あてらのこと
房総半島の中心に大多喜という町があります。“東京から1時間20分の田舎”です。ここに住むおばあちゃんは自分たちのことを「あてら」とか「わてら」と言います。意味は「私たち」。調べてみると大多喜だけでなく、千葉県の南部では広く使われている言葉のようです。
2016年4月、私たちは「あてら」という地域メディアを立ち上げました。この言葉を屋号に選んだのは「大多喜で暮らすいろいろな私たちの姿」を見てもらうのにふさわしいと感じたから。人の数だけ暮らしがあります。そのひとりひとりがこの場所で、今日を自分らしく生きている。それはとても素敵なことだと思いました。それがずっと続いていけばいいなと思いました。それが、あてらを作った気持ちです。
はじめまして、どうぞよろしくお願いします。
冊子「あてら」
東京と千葉を中心に、全国の書店、古書店、カフェ、コミュニティスペースなどで入手できるフリーペーパーです(SHOP LISTはコチラ)。創刊号は2016年3月18日に大多喜町より刊行、4月1日から配布を開始しました。vol.2は2016年秋、vol.3は2017年春の発行予定です。お店やイベントなどで「あてらを置きたい」と希望される方はCONTACTよりご一報ください(部数に限りがあり、ご希望に添えないことがありますのでご了承ください)。
あてらWeb
活版印刷のこと
創刊号の表紙に印刷されている「あてら」の文字の裏部分、出っ張っているのがわかりますか?(Webでしかご覧になっていない方、ごめんなさい)
これが活版印刷です。金属を彫って一文字ずつ作られた「活字」を組み合わせて言葉や文章を作り、インクをつけて紙に押し付ける。ごく簡単にいうとこういう行程で作られる印刷です。デジタルに押されて今や絶滅寸前ですが、この深い味わいと独自の美しさを愛好する人は数多く存在し、その技術を次世代に伝えていこうという動きもあります。
説明が長くなりました。大多喜にはなんと、その活版印刷ができる場所があるんです! 冊子の表紙は大多喜で、1枚1枚手作業により印刷されました。同じものはひとつとない風合いと出会いを、ぜひ楽しんでいただければうれしいです。